会計事務所インタビュー

MyKomon会計事務所の会に参加している会計事務所の最近の活動や取り組みをご紹介します。

※掲載情報は、インタビュー当時のものです

Mission「圧倒的数値化で個人、組織、そして世界を変える!」を掲げ、クライアントとともに成長し続ける組織です

訪問するたびに新たなことにチャレンジされている猪股先生に公認会計士になったきっかけや事務所への思いをお伺いしました。

Q.公認会計士になったきっかけを教えてください。

父親が公認会計士で開業していたのでこの職業が身近にあったことでしょうか。そうでなければ進んでいない道だと思います。大学で商学部に入学したのも親が公認会計士だからこういった選択をしました。ただ小さい頃から目指していたわけでも、親から継ぐようにと言われていたわけでもなかったので、商学部に行きながらも自分の中で公認会計士になるモチベーションがあるのかな?とはずっと悩んでいました。そんな中で、公認会計士になろうと思ったきっかけは在学中のアメリカ留学です。留学中に色々経験する中で海外でも活躍できる生き方をしたいと思い、語学力と何があれば世界でビジネスができるだろう?と考えたときに会計が浮かび、自分の中で会計士を目指すモチベーションとして整理できたので、帰国して公認会計士になるための勉強を始めました。
整理できたきっかけは、アメリカで出会ったトシさんという年上の日本人男性で、当時はコンサルの仕事をされていました。トシさんとマイアミにメジャーリーグの野茂選手を見にいったときに、今後どうやって我々は生きていくべきかについて夜通し熱く語りました。そのときにトシさんが「世間の期待に応えて生きていくか、自分がやりたいことを追求するかの2つの生き方がある。自分がやりたいことを追求するとどうしても世間からはずれていってしまう。最近気づいたのだけど、その中間のバランスを取れる生き方がある。それが資格なのではないかと思う」と話していて、資格ってそういう力があるのかと感銘を受けました。やりたいこととバランスを取りながら自己実現できるのが資格だと気がついたのです。自分が海外で活躍するために必要なのは語学力+公認会計士の資格だ、と自分の中で整理できました。


Q.帰国後、勉強を初めて1回目の試験で合格されていますが自信はありましたか?

アメリカで大学の授業を受けるのがすごく大変だったので、日本語だったら大丈夫!という謎の自信がありました。留学先での授業はもちろん英語で、すごく苦労しました。でも全ての授業を予習と復習を図書館で夜中まで頑張っていたら、クラスで1割しか取れないAの成績が取れて、それがすごく自信になりました。そういったこともあり、言葉が違うアメリカでできたのだから、日本語ならできる!と思っていました。そんな中でもスランプはあります。一度、模擬試験の字が読めなくなってしまった時があり、それを大原で税理士の勉強している友人に話したら、「すげえいいじゃん!会計士試験に受かるやつって一回そうなるらしいよ」と言われ乗り越えられました。朝5時に起き、土日もずっと勉強していました。息抜きは電車でやっていたビジネス英会話で、家では勉強しない、とメリハリをつけて淡々と勉強し続けました。

Q.事務所の強みは何ですか。

継続的な改善活動が強みです。改善していくこと、改善を続けていくことが大事だと考えているのですが、そのカルチャーが全員に浸透しています。具体的に何をしているかというと、毎月組織全体で100CAP(100改善)を目指して、社内チャットで各自の改善を共有しています。 事務所のMission「圧倒的数値化で個人、組織、そして世界を変える!」のため、全員が日々改善し、変化をしようと同じ方向を向いています。

Q.昨年から留学(Executive MBA)もされていますが、先生の思い描く事務所の将来像にどんな影響があれば良いと思って挑戦したのですか?

我々のクライアントでもある優秀なプロ野球選手はいとも簡単に国境を越えて海外で活躍の場を求めます。そういった優秀な個人や中小企業に憧れを感じますし、我々が海外まで日本と同じ手厚いサポートで寄り添いたいと思ったからです。彼らの新しいチャレンジに対応をするときに、我々も新しいチャレンジをしていること=海外で勉強するという経験は大事だと思いました。
また、公認会計士の勉強をしたのは2000年頃で、そのときからビジネス環境は大きく変わっていると感じます。その頃に学んだ知識は陳腐化して、自分の世界観を広げる必要をここ数年感じていました。このままだとビジネスをしていてもきつくなる、自分が古くなるといった危機感でしょうか。そのために自分のOSを大幅にアップデートするつもりで留学(Executive MBA)を始めました。

Q.留学のため先生がオフィスにいない期間が定期的にありますが、それでもちゃんと業務が回っているのは標準化ができているからだなと感じています。いつから標準化を目指したのですが?うまくいったポイントはご自身では何でだと思いますか。

2011年くらいから“One-Way Best” を唱えだしました。やり方っていくつかあると思うのですが、どんな仕事も最善の一つのやり方がある、という考え方です。基本は1つの最善の方法を目指して改善をし続け皆でシェアしてやる!をテーマに取り組んできました。2011年に東京オフィスを設けた際に、他スタッフの申告書のチェックをした時にミスが多いと感じ、チェックリストを強化したのがきっかけです。また、自分が仕事をしていく中で2回以上繰り返す作業は手順化していくことや、他のメンバーの進捗や何をしているかが分からなかったのでホワイトボードで見える化も始めました。これに日々改善を加え、その時の最善の方法で仕事をしています。例えばですが、内訳書の別表チェックリストはバージョン110まで改良を重ねています。そういったことの積み重ねで標準化がされてきたと思います。

Q.猪股先生はどういう事務所にしたいとお考えですか。

BEST1ではなく、ONLY1の事務所を作りたいです。クライアントに我々のサービスを通して「我々の会社の状況はそういうことか!こうすれば会社はよくなるのか!会計ってこう使うのか!」という感動を届けたいと思っています。そして実際にクライアントが変化を起こして、我々とともに成長してほしいと願っています。毎月淡々と試算表を作るのではなく、クライアントにインパクト(変化)を与えられるオリジナルサービスを生み出した続けるプロフェッショナル集団が理想です。 

Q.毎日の朝礼で30秒スピーチがあり、英語・日経新聞・読書などテーマも豊富ですよね。それはどういった想いからですか。

一番の想いは我々自体が変わり続ける、成長し続けるためです。そのために、アウトプットが大事だと思っています。アウトプットすること自体がインプットのレベルを上げるからです。例えば、自分が発言しないといけないとわかっている時は、より真剣に聞いたり読んだりしませんか?同じ時間をインプットに費やしても成果は変わってきます。より成長角度を上げるためにアウトプットの機会を設けています。また、他スタッフの考え方を知ることもできるので、社内コミュニケーションにも役立っています。

Q.MyKomonで役立っていることはなんですか。

毎日の日報でクライアントごとにかかった時間を入れることで工数分析ができるところは最高ですね。また、日報の所感・コメントをオリジナルに定型化して我々の改善し続ける働き方にリードできているところが役に立っています。1日を4タームに区切って中間報告してもらっているのですが、そうすることでより時間を有効に使うことができます。管理するというより、自分で自分を管理することが大事だと思うのでこうしています。また、コメントでやり取りすることでコミュニケーションが取れるところも良いですね。

Q.経営者の方にメッセージをお願いします。

我々は数字、会計の力を信じています。クライアントがなりたい方向性をともに考え、良い数値的目標(KPI)を立てることで組織を良くすることができる、と信じていますし、もっとやっていきたいという思いから最近我々のMissionを刷新しました。経営者の皆様には数字がどれだけ組織に役に立っているかを考えてもらって、あまり役立っていないと思うのであればそれは大きな伸びしろだと思います。ビジネスをすることはすごく難しい時代です。居心地の良い場所から外に出てチャレンジし続けなければならない時代です。私自身も経営者としてチャレンジをし続けますので、ぜひ一緒に組織を良くするための方法を考えていきましょう!

キャンプスペースでのコミュニケーションから新しいアイデアを生み出しています。

ロゴは、暗闇の中のたいまつの光をイメージして、先頭に立って新しいものに挑戦して周囲に良い影響を与えていきたいという価値観を表しています。