Q.まずは先生が税理士を目指されたきっかけついて教えてください。
大学を卒業後に一般企業で勤めていたのですが、退職したことで時間が出来たこともあり、友人に簿記の勉強を勧められて勉強したことがきっかけです。勉強してみたところ面白く感じてのめり込んだことや、学生時代に将来は手に職をつけた職業に就きたいと考えていたこともあり、税理士事務所の門を叩くことにしました。
ご縁をいただいた税理士事務所が医療税務を専門とした事務所であり、特殊な専門知識が必要だということで、勉強熱心な人が周りにたくさんいる環境でした。そのため税理士事務所であれば税理士を目指すのが当たり前という人が多く、触発されて自分も税理士を目指そうと思いました。その後働きながら資格を取得し、17年経験を積んだ後、2023年4月に42歳で独立開業しました。
Q.切磋琢磨出来る環境下で長年様々な経験を積まれてきたのですね。そのなかで先生の強みはどのあたりでしょうか。
やはり一番の強みは医療税務であれば、どのようなご相談でも対応出来ることですね。医療税務専門事務所でしたので、間違えてはいけない基本的な処理から複雑な処理、医療法人化など、どんな依頼でも自信を持って対応出来ます。実際に医療法人化のご支援をしたお客様からは、人生の一大事において分からないことも多く、手続き自体も長期化して不安に感じている中で、的確・スピーディーに対応してくれたと喜んでいただき、更なる信頼を寄せていただきました。医療税務特化事務所としての強みを発揮出来たと自信に繋がり、やりがいを感じました。
また、同時に資産を持たれている方々でもありますので、相続や事業承継といったご相談にも多く対応してきました。お客様の人生に寄り添いながら深く長くお付き合い出来ることも強みだと思っています。
さらに、より幅広いケースの経営相談にも対応出来るよう、経営の知識を深めて医師の方々のみならず色々な業種の方をご支援出来るようにMBAも取得しております。それでも私一人では対応仕切れない部分もあるかもしれませんが、弁護士や社会保険労務士、司法書士などの各種士業の先生方と連携出来る体制を整えておりますので、たらい回しにはせずにワンストップで対応いたします。
Q.強みを活かしつつ、この1年事務所作りをしてきたと思うのですが、今後はどのような事務所にしていきたいですか。
この業界に足を踏み入れてから、当たり前にやるべきことを当たり前に行う、地に足のついたサービスを提供することを大事にしてきました。時間がかかったとしても本来やらなくてはいけないことを当たり前にやるだけで節税になる処理が存在することもあります。派手でインパクトのある節税スキームというのは一見凄く感じるかもしれないですが、大前提として、当たり前のことを当たり前にやり続けるということが、実はお客様にとって一番メリットのあるサービスであり、「税理士の使命」にも繋がることだと考えています。お客様とは何十年と一緒にお付き合いをしていきたいと思っているので、そういった「当たり前」を積み重ねていく事務所にしていきたいです。
また、今後はそんな想いを根っこに持った、お客様にいいサービスを提供することをモチベーションにしてくれる人が集まるような組織にしていきたいです。もちろん、私と全く同じモチベーションを求めることは難しいと思いますが、その人なりのモチベーションで能動的に引っ張ろうとしてくれるような人が集まるようにしたいです。そういう前向きな考えが事務所を明るくしていきますし、雰囲気をよくしていきます。結果としてお客様へのいいサービスに繋がるのだと思います。
もちろんそのためにはスタッフが働きやすい環境を作っていくことも重要になります。仕事の負担で精神的に一番苦しいのは、誰にも相談出来ずに抱えてしまうことだと思うので、丸投げせずにサポートやコミュニケーションの取れる体制にして、細かいことでも気軽に報連相をし合って抱え込むことがないようにしたいです。また、医療関係のお客様が多く専門知識も必要になってきますが、基本的な教育からノウハウ蓄積・共有出来る体制も整えていますし、同時に研修なども希望があればどんどん受けてもらえればと思っています。他にもお子さんがいらっしゃるような方などで、急な休みに対応出来る体制や余力なども作りたいですね。
Q.ありがとうございます。そのなかでMyKomonがお役に立っているところはありますでしょうか。
MyKomonは進捗管理表が一番重宝しています。お客様とスタッフが増えていくなかで、業務の漏れを防ぐために見える化の仕組みを作るのはとても重要です。特に通常の月次業務はもちろん、給与計算業務なども受託しているため、期限の管理は何よりも大事です。その業務管理を誰でも、どこでも確認出来ることはとてもありがたいですし、仕事の効率化にも役立っております。
今後はお客様への給与計算システムの提供や所内での工数分析なども活用していきたいと考えています。
Q.最後にご覧になっている経営者の皆様へ一言お願いいたします。
同じ経営者の立場として、想いを共有して長く付き合っていければと考えています。税理士というのはお客様のすべてをさらけ出していただく立場でもあると思いますので、根底にある信頼関係を長く築いていける事務所運営をしていきたいと思っています。税理士は堅いと思われる方も多いかもしれませんが、私は堅いばかりの関係ではなく、なんでもご相談いただける関係性を作っていくのが目標です。