Q. 税理士の道に進んだきっかけを教えてください。
私の祖父が税理士で、祖父は昭和26年の税理士制度ができた当初からこの業界におり、父も同じ事務所で働いていました。ただ、私自身は、大学で就職活動をするまで、税理士の仕事に特別な興味はなかったんです。将来のことを考える中で、自分に自信もなく、銀行や商社に入れるかも分からないなと悩んでいたときに、ふと祖父と父がやっていた仕事に目を向けてみると次第に興味がわき、大学卒業後は税理士を目指そうと決意しました。でも、最初から身内のところに行こうとは思わなかったんですよ。やっぱり親のところだと喧嘩するかもしれないと思って(笑)なので新宿の別の会計事務所に入りました。そこで実務経験を積みながら、税理士資格の勉強をし、大学卒業から10年たった平成15年に独立しました。
独立の際は、事務所を引き継ぎ一緒にやろうという話もありました。ですが、時代に合わせて自分のやりたいことをかたちにしたいという想いもあり、全て一緒にするのではなく、一部のお客様を引き継がせてもらうことになりました。
お客様とスタッフが増え、法律や制度が変わって業務も変化していく中で、想像以上に大変なこともありますが、自分の想いを実現できるよう、日々模索しています。
Q. 事務所の取り組み、力を入れていることは何ですか?
スタッフが主体となってプロジェクトを運営する組織づくりに力を入れています。現在は独立してから23年、法人化してから19年ほど経つのですが、これまでは新規顧客の獲得や紹介は、ほとんど私が直接動くようなトップダウン型の運営をしてきました。しかし、スタッフが増え、人数が30人を超えるようになるとトップダウンだけでは行き届かないことも増えてきたんですよね。そこで、最近はスタッフ自身が自責・自走の意識を持ってプロジェクトを運営していくリーダーシップ型の組織づくりを進めています。複数のプロジェクトがありますが、共通してお客様・会社・個人が三方よしになっているか?という考えを持って取り組んでもらっています。
業務としては、過去会計と未来会計の両方を重視し、経営者であるお客様の思いを数字に落とし込み、見える化することに注力しています。来年一年間はこんなことがしたい、ああなりたいという想いが経営者には必ずあります。それをヒアリングしながら数字に表し、経営計画書の作成と目標達成のための定期的な経営助言をすることでお客様の未来を支援しています。

Q.新しいことを日々取り入れているイメージが強い先生ですが、何か具体的に意識されていることはありますか?
税理士仲間との情報交換は意識して積極的に行っています。昔から税理士は「一匹狼」で孤独に戦うイメージが強く、私自身も長くそう思っていました。ですが、独立して5年間お客様やスタッフが増えなくて、それじゃあ今の時代やっていけないんだなと痛感しました。
それからは、業界内の交流や勉強会で得たノウハウを、徹底的にパクらせていただく、いわゆるTTPをやっています。他の事務所の良い取り組みやサービスを学び、自分の事務所に取り入れていく活動です。例えば、応接でいうと、香り付きおしぼりの提供をしたり、雨の日はお客様のカバンについた水滴を拭くための乾いたタオルをお渡ししたり、お客様が喜んでいただけそうな飲み物のメニュー作成をしたりです。細かな工夫ですが、おもてなしの心も大切にしたいと思っているので、他の事務所からヒントを得て真似しました。
これだけではないですが、税理士仲間との知識やノウハウの共有から学べることは多いので、これからも意識していきたいと思っています。

Q. MyKomonでお役立ていただけていることはありますか?
進捗管理表や共有フォルダを活用しております。特に進捗管理表は役立っていて、Excelでメンテナンスが大変だった表や、他のツールでうまく管理できなかった業務が見やすく管理できているので、これからも使っていこうと思っています。
それから、MyKomonには税務の情報を得られるコンテンツも色々ありますよね。業務効率化のためだけでなく、情報収集まで同じツール内でできるのは本当にありがたいです。
Q. お役に立てて嬉しいです!最後に、インタビューを読んでいる経営者の方に一言お願いします。
私は「不易流行」という言葉が好きです。松尾芭蕉が提唱した俳諧の理念で、変えてはいけないもの(不易)と、時代に合わせて変えていくべきもの(流行)を見極めることが重要だという考え方です。ダーウィンも似た意味で、「強い者が生き残るのではなく、変化に適応できる者が生き残る」という言葉を残していますよね。特に中小企業や会計事務所は変化に柔軟に対応しなければ生き残れません。税理士の仕事は利益計算や税金申告が基本ですが、それだけではなく、お客様が本当に求めていることを理解し、経営助言や最新技術を活用してサポートしていくことが大切です。
私たち税理士もお客様と一緒に学び、支え合いながら歩んでいます。経営者の皆様も、変化を恐れずまずは実践し、お困りのことがあれば、いつでも気軽にご相談ください。
