Q. まずは先生のことを教えてください。税理士を目指された理由は何ですか?

これといったきっかけはなかったのですが、父の影響は大きかったです。
父は昭和33年に自宅で税理士事務所を開業しました。父は年がら年中仕事をしていたのですが、ずっと楽しそうだったのをよく覚えています。本当にこの仕事が好きなんだなと、当時から思っていました。私もその背中を追って税理士を目指し、父の事務所を継ぎました。

Q. お父様の背中をずっと見てこられたのですね。実際にこのお仕事をしてみてどうでしたか?

自分には向いていないなと思いました(笑)というのも、自分には父と同じやり方ではできないと気づかされました。
ですが、先代には先代の役割があり、継いだ人にはその人の役割があるので、先代からのベースを最大限活かしながら、私なりの役割を果たしたいと思っています。
ありがたいことに、本来の税理士業務に加え、相続対策やM&Aなど幅広くお客様に喜んでいただける事業に取り組むことができており、とても楽しく仕事をさせてもらっています。父が積み上げてきたベースにうまく上乗せできたのもそうですが、先代の頃から長く働いてくれているスタッフたちの支えがあったのも大きな理由です。

Q. 先代からの土台をうまく受け継ぎ、ここまで拡大されてきたのですね。先生がお仕事に対して大切にされていることは何ですか?

一番は、「お客様が幸せであること」です。
例えば事業であれば、会社をよくすること。相続であれば、安心できる財産承継。人によって幸せのかたちは違いますが、それぞれの「なりたい姿」の実現するため、ともに考えるパートナーでありたいと考えています。
色々な経営者の方とお話していると、「目の前のことで視野が狭くなっているな。もっと広い視点を持ってほしいな」と感じることが多いんですよ。そんなお客様に何らかの気づきを提供できる人でありたいです。私の提案をきいて、「その考えいいね」「それならもっとこんなことをやりたい」と前向きになってくれることがなにより嬉しいですね。
その小さなきっかけを大切にしたいですし、その方が楽しいんじゃないかなと、私は思います。

Q. 素敵なお考えですね。では、八事財産税理士法人さんの強みはなんですか?

前向きで探求心の強いスタッフです。
やれと言われてやるのと、やってみようと思ってやるのとでは、力の入り方やモチベーションは格段に違いますよね。スタッフそれぞれの得意・不得意を理解し、役割分担することで、常に自らやりたいことを考えて挑戦できる場を与えるようにしています。なかには自分の意思で海外に行き、活躍してくれているメンバーもいます。
仕事は好き嫌いでやるな、という言葉もありますが、得意な人が早く片付けてしまうほうが、お客様にとっても良いはずです。得意・不得意をカバーし合える関係、環境がここにはあります。

Q. 個々が活躍できる環境があるからこその強みですね。今後はどのようなことに取り組みたいとお考えですか?

まだ道半ばではありますが、より女性が活躍できる体制づくりに取り組んでいます。
今は幼いお子さんをもつ2名の女性スタッフが、テレワークを活用しながら業務に励んでくれています。性別や環境を問わず、個々の得意を最大限に活かせる体制を整えたいと考えています。

また、令和10年、八事財産税理士法人がちょうど70周年になります。そこを目途に色々挑戦してみたいとも考えています。先ほどもお伝えしたように、相続対策専門の会社やM&Aの会社を立ち上げてしばらく経ちますが、おかげさまで好調です。最近はデザイン会社も新しく増やし、企業のアピール戦略を支える事業もはじめました。
この業界の価値を高めるためにも、単なる申告書作成屋さんでとどまりたくないと思っています。税務のみではカバーしきれない部分を多方面でサポートできる、税理士事務所らしい支援を考えていきたいです。
我々のやりたいことは、「コンサル」ではなく、お客様との「伴走」です。同じ思いを持ったスタッフをさらに増やし、お客様とともに歩み、寄り添える組織を目指しています。

Q. ますます成長されるのが楽しみですね。MyKomonがお役に立てていることはありますか?

とても役に立っていますよ!特に進捗管理表は重宝しています。
正直、私はスタッフの管理や教育が得意じゃないんです(笑)進捗管理表は、どの業務がどこまで着手できているか、一目で分かりやすいですし、事務所全員で確認できるのもいいです。ある程度テンプレートが用意されているので、事務所なりにカスタマイズするだけで使えるようになります。本当によくできた機能ですよね。

Q. 嬉しいお言葉をありがとうございます!最後にご覧になっている経営者の皆様にメッセージをお願いします。

皆さんには、「自分の会社をこうしたい」「もっとこんなことがしたい」という夢を持っていただきたい、そして、それを私たち専門家に語っていただけると嬉しいです。つまり、もっと専門家を活用してほしいのです。
税理士にかぎらず、まわりの支えてくれる誰かに話すことが、気づきを得る、人と繋がるきっかけになるかもしれません。あなたにとっての幸せはなにか、どんな夢があるのか、なんでも自由に話せる「良き友人」のような立場に、私たちがいられたらと思っております。