もともと、「なんで勉強しなきゃいけないの?」そんな思いでしたので、地元の高校を出てすぐに就職しようと思っていたんです。しかし、その高校時代に恩師の森均(もり ひとし)先生に出会いまして、税理士試験に挑戦することを決めました。
結果、逆に長い勉強の道のりを歩むことになりましたね(苦笑)。
森先生の授業はとてもユニークでしたね。講義自体はほとんど行わない放任主義なんですよ。簿記を森先生から教わったのはたった2回くらいです。(笑)
でも、自主的に勉強させる独特のその教育法のおかげか、高校3年のときに日商簿記1級に合格し、今こうして税理士としてやっています。今でも、森先生とは定期的に連絡を取っています。
■森均(もり ひとし)氏 プロフィール
岐阜県の山間辺地校で「誰でもやればできる、何でもできる」をモットーとする森式教育法が成果を上げ、全国簿記大会に35回優勝、準優勝15回、税理士試験11年連続全国最年少の合格達成など、数々の偉業を成し遂げる。「益田の森塾」を開講しており、全国で教育法についての数々の講演を行う。
(参)森塾HP http://mori-jyuku.jimdo.com/
著書『”やる気を起こす”新大逆転教育―いま中卒者の進路がすごい!』等
森先生は生徒の卒業後も面倒を見てくれまして、地元にいたら甘えが出る!という方針で高校卒業と同時に、すぐに上京させられました。それからは、同じ税理士を目指す先輩・後輩とともに古いアパートで銭湯通いの生活をし、テレビも禁止でひたすら勉強するしかない毎日でした。
税理士試験の合格発表の日になると、郵便配達のバイクの音がするたびに、皆で一斉に外に飛び出して、ギャーギャー言っていたのが今では懐かしい思い出です。(笑)
3年半東京で勉強し、その後は岐阜市内の会計事務所に勤務しながら最後の1科目に合格しました。そして2つの会計事務所の勤務を経た後、愛知県一宮市で開業しました。
そうです。自分が一宮で開業するなんて夢にも思っていませんでした。岐阜と名古屋の間を取って、という安易な考えで一宮に決めたんですけどね。(笑)
何の所縁の無い土地で、最初は知り合いも全くいなくて不安だらけでしたが、僅かな顧問先に支えられて、徐々に紹介などで顧問先を増やしていきました。
開業当時はこれといった戦略も何も決まっていませんでしたが、思い切ってパートさんを雇い、自分自身は色んな人に出会う機会を持って、少しでも多くの地元の方に事務所を知ってもらう活動に時間を費やしました。
中でも、異業種交流会に参加したことで人脈が増え、その後の顧問先拡大のきっかけとなったと思います。
それ以外には、当初ホームページがまだ普及していない中、開業して1年でホームページを立ち上げたことも、顧問先を拡げることができたきっかけだったと思います。
いわゆる過去会計だけでなく、経営者と目標を共有し予実管理が標準的なサービスとなる事務所を目指しています。
事務所では12項目の信条(クレド)を掲げていますが、職員一人ひとりが企業の経営者に対して高い当事者意識を持って経営に関わる仕事をしてもらいたいと思っています。私達のお客様は経営者です。ですので、本当にそのお客様のことを想って仕事ができるか、というところを重要視しています。そのためには、サラリーマン感覚でいてはダメで、経営者感覚を磨くことが最も大切だと思うのです。
MyKomonは、職員が分からないことがあったときに調べものをしたり、フォーラムで質問をしたり、書式を探したりするのに活用しています。また、グループウェアを使って所内で互いに予定などの情報を共有していますので、業務効率化・業務の見直しにも役立っています。
システムを利用している中で出てきた要望も、改良に反映していただけることが多いので大変助かっています。
結構、多趣味かもしれません。今一番ハマっているのは、テニスですかね。まだ始めて3年目で、成長を自分で実感できるところが楽しいです。
あとは、料理教室にも通っています。教室に通い始めた当初はど素人でしたから作業も遅くて出来も散々でした。でも料理教室の先生に些細なことでも褒められると嬉しくて、社員教育にも共通するな~と感じたりもしましたね。
その他にも長年やっている渓流釣りや向上しないゴルフ、税理士チームでのソフトボールなど、趣味はたくさんあるのですが、40歳を過ぎてからも守りに入らないよう毎年新しいことにチャレンジするようにしていますね。
長尾先生、向上心にあふれていてステキです!
経歴そして事務所の経営方針からプライベートまで色々お話しいただき、ありがとうございました!