もともと、税理士になるつもりはありませんでした。高校二年生までは弁護士になりたいと考えていました。しかし、「親の背中を見て育つ」ということなのでしょう、高校三年生の大学進学を決める際には、中央大学法学部ではなく商学部に進み、公認会計士として歩むことを決意しました。
お客様を支える「パートナー」という面とお客様に気付きを与えられる「アドバイザー」という面において期待され、常にその成果が求められる仕事であると感じています。さらには税務・会計業務を超えて、コンサルティング業務や公職業務などにも関わることができる、自由で素晴らしい仕事であるとも感じています。
「時間を守ること」「うそをつかない」ということは社会人として当たり前のことですが、お客様とのコミュニケーションを図る上で最も大切なことは、「常に、お客様目線で考え、行動する」という点です。お客様が納得できるまで、わかりやすい言葉で丁寧にお応えすることが大切だと考えています。相手に対する目配り・気配り・心配りが大切です。その心得があれば、お客様の不安や違和感は払拭され、信用し合える関係ができると思います。
お客様への提供資料については、基本的にはすべて職員が作成しています。それぞれの職員がお客様を思い、作成した資料であることは間違いありません。ですので、敢えて資料に手を加えず、職員の個性の持ち味が出る形で、お客様に毎月報告させています。
「お客様目線」は、事務所の経営理念『すべてはお客様のために』の根幹をなす考え方ですので、職員の思いや自主性を尊重しつつ、お客様にわかりやすくご説明することが私の勤めです。
「職員の協力なくして事務所は成り立たない」と思います。職員が最前線でお客様の生の声を聞いていますから、報告・連絡・相談がスムーズに行える仕組みを作ることも重要です。勤続10年から40年近い職員がいますが、お陰様で確かな情報を確実に報告してくれます。所長と職員との間の風通しが良いこと、これが良い事務所の条件であると実感しています。男性2名女性12名の職場ですが「全員が一人のために、一人が全員のために」協力し合える環境だからこそ、お客様のニーズにも迅速に対応できているのではないかと思います。
「後継者」という立場は、これまで私が通ってきた道です。20年前に東京での勤務を終え地元で独立開業しましたが、当初は理想と現実のギャップから戸惑い、悩んだ時期もありました。しかし、経験を積む過程で「お客様あっての事務所」という、極当たり前のことに気付かされたのです。今はこれまでの経験を生かし、地域のお客様に恩返しをしていきたいという思いで過ごしています。中でも「後継者問題」は多くのお客様が抱える経営課題であり、この課題を解決するためのお手伝いをすることが私の使命だと考えています。
まずは、世にある「事業承継」の成功事例と失敗事例の原因を明らかにしていくことです。業種や時代背景等により、原因や結果も様々であることは当然ですが、「転ばぬ先の杖」と言われるように、失敗を回避し、成功に結び付けられるような対策を事前にできるだけ多く検討した上で、この「後継者塾」の中に取り入れていきたいと思います。
商売は、売上げや利益を上げることが善です。しかし、私利私欲に走ることばかりに目を向けたのでは大切なものが欠けていると思います。仕事を通して、経営者として、世のため人のため、「自分は何をすべきか」ということを、今一度、自問自答していただきたいと思います。あなた自身が、自分の仕事に「使命感」を持ち、共に働くことに「ワクワク感」が感じられ、その成果によってお客様や地域の人間が喜んでくれる、そんな毎日を過ごすことができたなら、さらに幸せな人生を送ることができると思います。
白川公認会計士事務所
http://www.shirakawakaikei.com/
白川先生、ありがとうございました!