父や親戚が自営で商売をしていまして、その影響で、私も子供ながらに同じ道を進みたいとは思っていました。40年くらい前ですからね。今と違ってまだまだ個人商店が多い時代でした。大学は商学部に入って勉強していたのですが、そこで受けた簿記の授業がとても楽しかったんです。父の商売の関係で、税理士という職業は身近に感じていましたし、そこから本格的に目指してみようと思うようになりました。
大学卒業後は、専門学校で簿記論と財務諸表論の講師をしていたこともあります。生徒さんたちと受験の嘆きを共有しながら一緒に帰ったりして、楽しくやっていましたね。その後、秋葉原にある会計事務所のインターンスタッフ、要するにアルバイトとして2年ほど働きました。それから渋谷の事務所に転職して5年働き、2012年に独立し、今の事務所を設立しました。

特化しているわけではないのですが、地元の建設業のお客様が多いですね。事務所の所在地が千葉県市原市で、京葉工業地域が近く、臨海部にも大企業の工場がたくさん並んでいます。そういった工場と取引をされている、市原市近隣のお客様とのお付き合いが多いです。
事務所を設立した当初から、ホームページを見て連絡をくださるお客様が結構いらっしゃったんですよね。当時は、この地域でホームページに力を入れている会計事務所がまだまだ少なくて、関心を持っていただきやすかったのかもしれません。今となっては古くなってしまったのですが、10年以上も前にしてはかなり頑張って作ったんです。そのおかげで、地元のお客様に多く来ていただけたのかなと思っています。
お客様からの相談にきちんと応えられたときは、やっぱりやりがいを感じます。税理士の仕事って、税金計算がすべてではないと思うんですよね。試算表から読み取れる経営状況を、タイムリーにお客様にご説明して、今後に活かしてもらうことが税理士としての理想だと考えています。
例えば、お金を引き出しすぎているとか、手元にお金はあるけれど利益は出ていないという場合。手元にお金があるなら問題ないという考え方もあって、不思議なことにそれで潰れない会社もあります。そういったことを考えると、「今、会社に借入がこれだけある」「資金が実際はこれだけショートしている」という具体的な内容を、税理士がきちんと説明しなければいけないと思っています。それを受けて、お客様が対策をとってくだされば何よりですよね。
そういった経営の話がしたいというのもあって、年に一回だけの対応はやっていないんです。顧問○○士って、大きな会社でなければ、顧問税理士だけのことが多いですよね。顧問社労士がいて、司法書士がいて、弁護士がいてというのが理想ですが、中小零細の企業ではそういった会社はあまりありません。そうなると、顧問税理士が一番身近になってきます。何か悩みがあった時、まずは税理士の私に相談してくださることが多いと思うので、可能な限りのアドバイスはしたいと思っています。それは税理士の仕事じゃないな……ということもありますが、最初から否定してしまったら、お客様は私に何もお話ししてくれなくなってしまいますよね。何でも相談してもらえる方がお客様との信頼関係も続くのかなと思っています。
今後は、相続の対応にも力を入れていきたいと思っています。私と妻の2名が税理士として対応しているのですが、2名とも相続税法で資格を取得しました。ですので、せっかくなら相続の相談も、もっと受けられる体制にしていきたいです。

一番使っているのは共有フォルダですね。8割くらいのお客様が、毎月回収する資料を自ら共有フォルダに入れてくださっています。定期的な面談の前に必要な資料を入れていただくことで、限られた面談時間を、より経営的な話をする時間に充てられるようになりました。それに、メールだと誤送信の心配がありますが、MyKomonであればその心配がないので安心して利用しています。電子帳簿保存フォルダも一部のお客様が使ってくださっていますし、自事務所でも使っていますよ!
あとは、楽しい給与計算も簡単で便利ですよね。8社ほど利用していただいていますが、WEB明細も一緒に使いたいというご要望もあったので、これから導入しようかなというところです。
それから、ニュースレターですね。請求書と一緒に事務所通信として郵送しています。結構読んでくださるお客様がいらっしゃるんです。郵送費用が高くなったりペーパーレス化が進んだり、こういうご時世ですが、興味を持って読んでいただけているので、これからも送り続けたいなと思っています。
せっかくご縁があってお客様になっていただけるのなら、その信頼を裏切ってはいけないなと常日頃から考えています。お客様にとって税金は関心ごとの一部で、大切なのはどうしたら利益が出るかというところですよね。ラーメン屋さんが美味しいラーメンを作るとき、一番大事なのは味じゃないですか。だから、お客様には大事な味の部分に専念していただき、それ以外の会計や税金に関することを私どもに任せていただくことで、お役に立てたらと思っています。
また、相談を受けて、すべてに回答ができる訳ではありません。しかし、せめてご相談の交通整理くらいはできる事務所でありたいと思っています。例えば、あるご相談について、「あれはどうか」「いや、それは違う」などと、一緒にお話しする中で、お客様の頭の中が整理され、良いアイデアが出てくることもあります。それから、私共で対応できないことは、どこに相談すれば良いかをお示しすることも交通整理の一環ですね。だから、「それは税理士の仕事じゃないです」とか、そういったことはできるだけ言いたくありません。何でも相談できる事務所として認識してもらえたら嬉しいです。
貴重なお話、ありがとうございました!
