社会に出て仕事をするにあたり、税理士であれば女性でも男性と差がなく仕事ができると考え、勉強を始めたのがきっかけです。実は勉強を始めるまでは、主人の仕事の都合で海外に居住し、子育てに専念している時期もありました。とはいえ、子供の手が離れたときのことを考えると不安もあり、何か取り組めることがないかと色々と模索していました。そんな時、たまたま女性税理士がテレビで「税理士は女性でもやりがいのある仕事である」という話をしていたのを聞いて、この仕事に興味を持ちました。そのようなきっかけだったので、当初は大きな志があったわけではなかったのですが、勉強は楽しく感じましたよ。もともと数字は嫌いではなかったので、相性が良かったんだと思います。
3科目を合格した時に、大阪の税理士事務所で働き始めました。仕事と家事育児を両立しながら勉強を続け、時間はかかりましたが資格を取得し、開業に至りました。開業時はゼロスタートでしたので、当時堂島にできたばかりのシェアオフィスで、パソコン1つで仕事をする。そんな環境からスタートしました。その後はありがたいことに順調にお客様も増え、スタッフを採用したかったこともあり、開業2年ほどの時に今のオフィスに移転をしました。
さまざまな業種の、さまざまな考えをお持ちの経営者の方と出会い、お話しができ勉強になります。もともと人と会うのが好きなので、このような経験ができる仕事に就けたことを、とても運がよかったと思っています。
お客様に近く寄り添う存在でありたい、そういった仕事の仕方をしていきたいと思っています。税理士は数字という面からお客様のすべてを知ることができる立場にあるといえます。だからこそ、常にお客様の立場に立ち、お客様にとって何が一番いいのかを考え、お客様が興味を持っていただけそうな情報があればお伝えする。そういったことを大切しながら、お客様に寄り添ったサポートを提供しています。
1つ目は、先ほどの話しにもありました通り、お客様に寄り添ったサポートができる点です。お客様と距離を近くお仕事ができるのは、小規模事務所だからこそですので、大切にしていきたいポイントです。
2つ目は、クラウド会計を活用した、バックオフィスの効率化支援です。弊所では創業時からマネーフォワードのクラウド会計を導入しています。税務会計をはじめとしたバックオフィス業務はとても重要ですが、直接売上を上げる部分ではありませんので、できるだけ負担を減らし、お客様が本業に注力できるようお手伝いをしたいと考えています。
3つ目は、包括的なサポートを提供しているところです。弊所では、法人、個人の税務会計から相続まで、幅広い対応で包括的にお客様をサポートしています。業務内容が多岐にわたるので事務所としての負担は大きくなりますが、お客様にとって、どんなことでも安心して相談できる存在でありたいと思っています。
事業計画書の作成をはじめとした、将来のことも一緒に考えられる体制を整えていきたいと考えています。計画書を作成するためには、お客様のことを深く教えてもらう必要がありますので、よりお客様との距離を縮めることができます。そして、入力や申告といった作業だけではなく、より建設的に貢献し、お客様にもっと喜んでいただければ何より嬉しいです。
また、スタートアップの方や海外の方のように、助けを必要としている方の支援も積極的に取り組んでいきたいと思っています。
そのためには時間の確保が課題になりますので、作業の部分はAIやシステムなども取り入れ、効率化を図っていきたいと考えています。
一番はニュースレターです。チャットワークに添付し、私から一言添える形でお客様に配信をしています。タイムリーな情報が、お客様にとって認知していただきやすい形にまとめられていて、なかなか自分では作れないものなので重宝しています。お客様からも好評で、毎月掲載の「お仕事カレンダー」を待ってくれている方もいます。
また、調べものをする際には、フォーラムをはじめとしたMyKomon内のコンテンツを参考にするなど、情報収集といった点でも活用していますね。他にも、グループウェアや会計担当者養成動画なども所内の体制づくりに取り入れています。
インボイスや電子帳簿保存法への対応など、バックオフィスも変化に対応することが求められる時代になっています。そういった社会変化のスピードはとても早く、一度取り残されるともう追いつけないのではないかと感じるほどです。たくさんの情報が溢れる世の中ですが、経営者の皆様には「いい情報」を仕入れていただきながら、社会の流れに乗れるような変化を続けていっていただきたいと思っています。
税理士は、お客様の一番中枢となる数字の部分を拝見しながら、一緒に考えることができる存在です。そういった税理士をうまく活用していただき、ストレスのない形での経営を実現していってください。