Q まず始めに、経営理念をお聞かせください。

「クライアントから信頼されるビジネスパートナーとなり、クライアントのビジネスの発展・繁栄に貢献します」という経営理念を掲げています。

当社は、税務や会計・法務・労務などの業務を行っていますが、これらの業務は非常に知識的・技術的なものですので、従事するスタッフは「法律や規則がこうなっているからこうだ」というスタンスに立って仕事を行ないがちです。

もちろん法律や規則を守って仕事を行なうことは前提条件ですが、法律や規則を守ったうえで、どうすればクライアントにメリットがあるようにできるか、どうすればクライアントの事業の発展・繁栄に貢献できるかとの、志向をもって仕事を行なわなければ、よりよい仕事はできないと考えています。

また、クライアントの事業の発展・繁栄に貢献しようとの想いをもって仕事を行なってはじめて、クライアントにその気持ちが伝わり、クライアントの満足につながると考えています。さらに、クライアントの事業の発展・繁栄に貢献しようと考えて仕事を行なってはじめて、スタッフに仕事をすることの喜びが生まれると考えています。

例えば、決算書ひとつ作るにしても、どのようにすれば資金調達がうまくいくような、よい格付がとれる決算書が作れるかについて、粉飾などは一切行なわずに工夫を重ねます。また、税務申告書を作るにしても、どのようにすれば税金が安くなるかについて、脱税などは一切行なわずに工夫を重ねます。

あたりまえのように聞こえるかもしれませんが、徹底するのは意外に難しいことです。当社では、リッツカールトンで有名なクレドカードを作成して、経営理念の浸透に力を入れています。

Q 事務所の強みは何ですか?

税務以外に、法務・労務・経営などのサービスを展開しているところです。外部の専門家とのネットワークではない、社内に専門家を置いた、真のワンストップサービスを志向しています。現在、税理士(有資格者を含む)8名、社会保険労務士1名、行政書士2名、総員25名の体制で業務を行っています。

また、当社の顧客のほとんどが、30代から40代の若い経営者ばかりです。創業やベンチャーなど若い経営者の、ITなどの新しいビジネスモデルの企業に多くの実績があります。

資産税や個人事業などのお客様は、あまり伸ばしたい分野ではないので原則お断りをしています。ひとことでいうと、ビジネスに強い会計事務所だと思います。原則、記帳代行をしないという方針から、自計率が95%以上なのも強みだと思います。

ただこれに関しては、自計化にしていても、クライアントが忙しくなかなか入力してもらえない先も多いので、MyKomonの上海記帳代行センターを活用させていただいてます。上海記帳代行センターが入力してくださったデータの精度が非常に高く、当社のなれないアシスタントよりもよっぽどよいと社内では評判です。しかも非常にコストが安いので驚いています。

ある本によると、アメリカの所得税申告のうち、年間で60万件以上がインドの企業にインターネットを介してアウトソーシングされているそうです。物の製造拠点がアジアに移転したように、これからはインターネットに乗っかるサービスは、どんどん他国への移転がはじまると思います。がんばって合理化しコストダウンしても、これだけ価格差があると競争のしようがないと思います。

記帳代行は思い切って捨ててしまう方が、スタッフが作業よりも判断に使う時間が多くなり、スタッフの能力が短期間で向上して、結果、クライアントによりサービスが提供できると考えています。

Q 現在の取組み・今後の展望については?

クライアントによりよいサービスを提供するには、最低でも100名以上、できれば200名以上の体制にする必要があると感じています。マーケティング力や、サービスの多角化力、価格競争力、優秀な人材の獲得能力、ITへの投資能力など、ある程度のスケールがないと、まともには実現できないものばかりです。いよいよ会計事務所業界の競争が本格的になる時代が幕を開けると思います。

クライアントによりよいサービスを提供するためにも、私たちが生き残るためにも、がんばっていきたいと考えています。私もまだ40過ぎ、当社のスタッフも平均年齢30過ぎの将来がある者ばかりです。明るい未来のために、がんばっていきたいですね。

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