会計事務所インタビュー

MyKomon会計事務所の会に参加している会計事務所の最近の活動や取り組みをご紹介します。

※掲載情報は、インタビュー当時のものです

お客様に寄り添い、お客様と共に変化していく事務所へ。

常にお客様へ寄り添う伊藤先生。日々お客様の求めることを考え行動し続けている伊藤先生に、大切にしている思いや事務所の強みなどを伺いました。

Q.まずは税理士を目指したきっかけを教えてください。

大学卒業後、IT関係の会社に就職し、営業として中小企業を回っていました。その際、商談が進むにつれて、「業績が悪いので、システムの導入は見送った方がいいと税理士に言われた」と契約が流れることがあり、「自分の仕事を邪魔する人」という認識で、税理士という職業を初めて知りました。
またIT業界で働くにつれて、変化が早い業界のため、知識や経験が陳腐化するのも早く、このまま年を取っても働ける業界ではないという不安を持ち始めました。
そこでJOB チェンジをしようと色々と調べていた時、税理士の存在を思い出しました。
中小企業の経営者に税務や経営のアドバイスをする存在は、格好よく思え、そこから簿記3級を勉強し始めて、会計事務所に転職し、税理士を目指しました。

Q.全く異業種からだったのですね。実際に税理士になってみていかがでしたか?

営業しているときはある意味白も黒にしないといけないというか、どうしても他社製品より自社製品を進めなきゃといったような葛藤もありました。
税理士はその点、税法に則り正しい判断をするという点で自分にも合っているのだと思います。そういった葛藤はなくなりましたね。
また、ありがとうと直接言っていただける機会が増えたことが何よりうれしいです。
資料を持参する度にケーキを10個くらいくださるお客様もいて(笑)気持ちだからといってくださるんですが、本当に感謝してもらっていると感じるのでこの仕事についてよかったと思いますね。


Q.伊藤先生が普段から寄り添った対応をされているからこそなんでしょうね。
改めて、事務所の強みや力を入れている業務はありますか?

強みという点では、お客様が何を求めているかを常に考えるようにしていますね。
会計事務所の都合だけでなく、経営者として求めることに意識を向けています。
特にコロナの時には痛感しました。未曾有の危機だったときにどれだけ会計事務所が寄り添うことが大切なのかを。
自然と補助金や助成金などの情報を集め、常に情報提供できるようにしていましたし、必要だと感じたので、全てのお客様と3時間かけ面談を行い、今後について一緒に考えました。
また、専門用語をなるべく使わないことはスタッフにも徹底しています。伝えて満足じゃなくて伝わって初めて満足。
説明や確認する際にお客様に意図が伝わっているかどうかを意識しています。
セミナーの講師も積極的に受け、毎年している中で、難しい言葉は伝わらないと感じ、お客様にも同じように伝わるようにということはやっていますね。
一般企業を経験しているので、勤め人時代のことを思いながら、お客様目線というのは持てているのかもしれません。
また営業時代の、お客様のニーズを引き出して問題解決するという姿勢も役立っているかと思います。
しっかり寄り添うことで、お客様自身が気付いてなかったけど知りたかったことを引き出せるのがうちの強みじゃないかと思います。

Q.改めて顧客目線というところが素晴らしいですね。
また、大切にしていることやこれからの事務所像についてはいかがでしょうか?

すべての業種で変化が早くなってきていますよね。
なので、変化にもついていけるような、お客様が望むサービスを提供できるように、
今後は専門性を高めていきたいと思っています。
経営計画をじっくり作って経営者がそれを指針として経営していけるようなサポートをしていきたいです。
質を落とさずに満足してもらいながら、事業拡大していくというのが今後目指すところでしょうか。
また、常に大切にしていることとしては、開業以来自分にかかわるすべての人の役に立つということです。
スタッフ・スタッフの家族・地域、かかわるすべての人にどう役に立てるかを考えています。
2023年6月16日で開業9年を迎えたのですが、顧問先としっかりと向き合い、サービスの質を維持するため、開業以来急成長・急拡大は避けてきました。新規契約は月2件目標で実際は月1件。年商1億円以上の法人に対して財務分析表も作成して説明しています。
また銀行や商工会議所とも積極的にお付き合いし、地域貢献も心がけています。

Q.自分にかかわるすべての人の役に立つ、すてきなことですね。
では、MyKomonがお役に立てていることはありますか?

MyKomonは使い倒しているといっても過言じゃないくらいです。

1:ニュースレター(事務所通信)
顧問先への情報提供ツールを探していたのが、MyKomon を知るきっかけでした。弊所では、MyKomonのニュースレターに加えて、私が税務調査の立会いや願問先から相談に乗った際に、他の顧問先も知っておいたほうが良い情報をA4にまとめて、添付して顧問先にお渡しています。
紙に印刷して、担当者が必ず面と向かって税務だけを説明しています。「何でも聞いてくださいね」だとお客様は何を聞いていいかが分からないですが、税務2トピック/月×12 月=24 トピックについてお客様は新しい知識を毎年学べます。そしてお客様から具体的な質問を引き出すことで、そのお客様にとって、本当に価値ある情報を提供できています。
また、スタッフも税務知識のインプットと沢山のアウトプットの機会を得ることができますね。分かりやすく説明する力もアップしました。

2: 電子会議室
お客様からの資料データを手軽に送付してもらえますし、質問事項の回答に対するレスポンスが向上しました。
特にコロナ禍で国県市からの補助金・助成金・給付金・融資情報をタイムリーに提供したことで顧客満足度も高まり、新規のご紹介をいただけることも増えたかと思います。
過去のやり取りも、探しやすいですし、FAXはもちろん、PCも持っていない方でもスマホでやり取り出来るので、若い事業者にも好評です。

3: カレンダー・工数分析
日報などで外出先からも把握できますし、工数分析をすることで賞与や昇給などを決める際の評価にも役立っています。

4:会計担当者養成動画、マイトレ
経験者採用をしていた際は、マイトレを毎週朝に各自でやってもらっていました。
未経験者の採用を始める際、会計担当者動画を契約し、自宅で好きな時間に見るようにしてもらいました。従業員教育に一役買っています。

5: 仕事の七つ道具
年末調整や確定申告などでのお客様に説明する際の資料として使っています。資料回収の確認や申告内容のチェックリストでは、決算書と申告書の質を担保するために活用していますね。

本当にMyKomonはなくてはならないものになっています(笑)

Q.ありがとうございます。本当にたくさん活用いただいていますね。
最後にご覧になる経営者の方へのメッセージをお願いします。

コロナ禍・物価高・円安・少子化による人手不足など、経営を取り巻く環境はこの数年で劇的に変化をしています。また、今年の3月にリリースされたChatGPT4は、3週間で80万人の利用者を突破し、手軽に利用できる AIの出現により、今後ホワイトカラーの業務を中心に大きな変化は避けられません。
30 年単位で起きていた変化のスピードが 1.2年で大きく変わる時代に生きる私たち経営者は、変化を予測する意識と、変化に対応する行動力が求められます。私たち中小企業・個人事業主の唯一の強みは変化に素早く対応する機動力だと思います。
そのためには、「目の前のお客様が今何を求めているか?」に真摯に向き合うことや共に働くスタッフや家族が幸せな生活を実現できるような環境を作るなど、自分に関わる人達の幸せの実現のために、少しでもお役に立てるよう共に成長していきたいと思っています。