会計事務所インタビュー

MyKomon会計事務所の会に参加している会計事務所の最近の活動や取り組みをご紹介します。

※掲載情報は、インタビュー当時のものです

人生を共に歩む“戦友”として、経営者の最も身近に寄り添える存在でありたい。

常にポジティブで優しく接してくださる長澤先生。今回はインタビューを通じて、税理士としての歩みと、お客様対応の現場で意識していらっしゃること、事務所の今後についてお話を伺いました。

Q.まずは税理士の道に進んだきっかけを教えてください。

A.部活に打ち込むために商業高校へ進学し、簿記を学んだことが最初のきっかけです。高校3年生になり、大学へ進学するか就職するか進路を決めるとき、中学校の時にお世話になった税理士の先生に相談しようか迷っていた時に突然その先生が亡くなったという出来事がありました。生前の思い出を回顧する中で“税理士は、人間的にも素晴らしい職業である”ことに気づき、働きながら税理士を目指すことを決めました。

Q.働きながら税理士を目指すことに、不安はなかったのでしょうか。

A.未知の世界に、正直不安はそこまでありませんでした。就職するまでアルバイトの経験もなく、働いてお給与をいただくことに憧れを抱いていました。働きながら勉強ができて、お給与をいただけて最高だなと(笑)。絶対に税理士に合格しなければと変に構えず、今まで経験したことのない出来事との出会いを純粋に楽しめていたのかもしれません。天職とは見つけるものではなく、なるものだと思っています。周囲の環境やご縁に感謝し、置かれている環境で努力すること、今の仕事を天職だと思って働くことを職員にもアドバイスしています。

Q.試験勉強の経験が、今に生きていると感じることはありますか。

A.開業前に勤めていた事務所の所長から、20歳の時に職員全員で税理士試験を受けようと半ば強引に勉強をさせられました(笑)。その後以前から税理士試験にチャレンジしている先輩に誘われ、東京に模擬試験を受けに行きました。水道橋の試験場では周囲の受験者の熱量に圧倒されました。受験者には当時サラリーマンやお年寄りが多かったにも関わらず、年下の講師へ積極的に質問をしていました。税理士を目指す人は、みんな命がけで真剣に勉強していることを知り、その時から私も本気になりたいと奮起しました。
仕事が終わった後は、職員全員で試験勉強に励み、勉強合宿を通じてしっかり勉強時間を取れたことから、3科目までは順調に合格することができました。しかし、これまで順調に合格できたことに慢心し、4年目に仕事でとても大きな失敗をしてしまい、試験にも落ちてしまいました。仕事での挫折を経て、仕事を続けながら勉強できる環境に恵まれていることや、周囲の手助けにより立ち直れたことへ改めて感謝の気持ちが芽生えました。今までお世話になってきた方々への恩返しのためにも、私は税理士にならなければいけないと感じるようになりました。また、精神的に追い詰められた経験を通じて、メンタル面が強化されたと思います。

Q.壮絶な試験勉強を経て税理士になった後に、税理士になって良かったと感じることはありましたか。

A.税理士になったことで、お客様から直接“ありがとう”、“先生と出会えてよかった”とおっしゃっていただける機会が増えたことは嬉しかったです。
また職員や金融機関、お客様との出会いが増えたことも、良かったと感じています。仕事で出会う方々について私は“戦友”であると考えています。私が税理士でなければ、お互いの人生相談ができる間柄にはなれなかったと思います。自分の家族にも話せないようなことを、打ち明けられる深い結びつきを持つことができるのは、税理士ならではですね。

Q.私も長澤先生から、いつも元気をいただいております。素敵な出会いに感謝、ですね。次に、長澤先生の事務所の強みを伺いたいです。

A.“税理士が見える事務所である”という軸は、今後も大事にしたいと考えています。もしお客様の数が増え、私以外の職員がお客様対応せざるを得なくなったとしても、お客様が税理士とコミュニケーションを取るに当たり、金銭的にも心理的にもハードルがなく、そばで寄り添える関係性でありたいです。
またインボイス制度、電子帳簿保存法、DXへ対応するに当たり、お客様からお問い合わせを受ける前に、先手を打って情報提供できる事務所でありたいです。他の事務所と比べ、一歩二歩先の対応ができることが強みです。

Q.お客様対応する時に、心がけていることはありますか。

A.お互いがWIN-WINの関係性であることを意識しています。私たちが我慢してお客様のニーズに応えることや、お客様が我慢して私たちのニーズに応えることがないよう、心がけています。税制改正を受け、私たちからお客様へ負担となることをお願いすることもありますが、私たちが利益を得ることを目的としてはおりません。お客様が将来困らないよう、お客様のためを思ってお願いをしています。“お客様に嫌われる勇気を持ってでも、苦言を呈する”ことを、基本方針としています。


Q.税制改正に当たり、今後さらに税理士の役割が問われることになりますね。長澤先生が目指す事務所の理想像を教えてください。

A.現在当社では、正社員2名パート2名で運営しておりますが、私が管轄する職員をあと1名増やし、5名体制で運営できるように、新しいお客様の獲得や職員の採用に力を入れたいです。また10年後には税理士を1名採用し、10名体制の事務所を作りたいです。
組織を大きくするにあたって、私自身の役割も変えていきたいと考えています。40代は私自身が最前線で動き、50代になった時には旗振り役として職員を導けるような存在になりたいです。さらに60代になった時には、応援役として一歩引いた立場で職員を見守る立場になりたいです。

Q.成長し続ける長澤先生の事務所に、私たちも末永く貢献したいです。現在お使いのMyKomonの機能は、お役に立てていますでしょうか。

A.まずカレンダーは所内・所外業務を背景色で区別して確認することができるので、視覚的に使いやすいです。私だけの予定を確認することもできれば、職員の予定を並べて確認できることもでき、様々な見方ができることも、気に入っています。進捗管理表も、タスクのカスタマイズができることや、ワンクリックで手軽に更新がかけられることが、ありがたいです。“こんなことできるといいな”とイメージしていることができること、かゆいところに手が届く機能であることが、会計事務所に特化したグループウェアであることの良さだと思います。
また電子会議室と共有フォルダは、仕事の進め方を変えてくれました。今までは、私宛に来たお客様からのメールを、業務を担う職員に転送することがかなり手間でした。電子会議室をお客様に提供することで、お客様からのお問い合わせ内容を、所内の職員がすぐに確認し、対応することができるようになりました。また以前は試算表をお客様へ紙で納品していました。共有フォルダをお客様に提供することで、試算表をPDFでお渡しすることができるようになりました。お客様にとっても、試算表が他の資料に紛れてしまうことがなくなったり、融資や助成金申請等で必要な時に試算表をダウンロードできるようになったりと、役立っています。今後のバージョンアップにも、期待しています!

Q.嬉しいお言葉をいただき、大変ありがたいです。最後にご覧になっている経営者の皆様へ一言お願いします。

A.税理士にとって、経営者の方はパートナーだと思っています。もし、これからご縁をいただけた時には、ともに成長する仲間として、一緒に歩みたいと考えています。